【現役銀行員ブロガー】現役バンカーが融資判断を5ステップで解説!

loan-decison.jpg
keimaru
こんにちは。keimaruです。
今回は融資判断についてお話します。
 
  • 融資の判断はどういう流れ?
  • 融資を判断する時はどこを見ているの?
  • 今まで融資を受けてきたけど、何が判断材料になるか知らない…。
融資判断のポイントが分からないので、「スムーズに資金調達が進まない」と悩んでしまうケースは多いです。
 
そこでこの記事では現役バンカーの目線から、
 
  • 融資判断とは
  • 融資判断の5ステップ
  • 融資判断の指標3選
を解説します。
 
この記事を読み終えると、融資判断のポイントが分かり、資金をスムーズに調達できるようになっています。
 
 
keimaru
簡単に自己紹介させていただきます。

2008年に同志社大学を卒業後、現勤務先の銀行に入社。

2019年にロードバイクに人生をささげた結果、ローン残高300万円・貯金0のダメ銀行員となりました。

しかし、2020年に1冊の本と出会い、節約・資産運用に目覚めます。

2021年4月にローン完済と総資産額500万円を達成した、銀行員歴13年の現役バンカー。サイドFIREを目指し、日々奮闘中!

詳しくは、自己紹介記事をご覧ください。

【現役銀行員ブロガー】同志社大卒現役バンカーの自己紹介と銀行の話!


 

shuhei
こんにちは、keimaruさん。
keimaru
こんにちは、shuheiさん。 今回もよろしくお願いします。

【本日の結論】

「安定した利益計上」がスムーズな資金調達の鍵。

融資判断とは

judgement.jpg

shuhei

融資判断ってなんですか?

keimaru

融資判断とは、

「融資をするかどうかを判断すること」です。

そのままです 笑。

shuhei

銀行はどのような手順で融資判断を行うんですか?

keimaru

5つのステップで解説します。

融資判断の5ステップ

number-5.jpg
【融資判断の5ステップ】
  1. 融資相談を『取り上げるのか取り上げないか』を判断する。
  2. 取り上げるのであれば『プロパー融資か保証協会融資』かを判断する。
  3. 『担保を取得するか』を判断する。
  4. 『融資形態と借入期間』を判断する。
  5. 『金利をいくらにするか』を判断する。
 
keimaru
大まかにはこんな感じです(実際はもう少しあります)。
shuhei
多いです…。
keimaru
慣れてくれば、①~③までは瞬時に判断できるようになります。
1つずつブレイクダウンしていきましょう。

融資相談を『取り上げるのか取り上げないか』を判断する

 
お客様から融資相談があった場合、融資相談を「取り上げるかどうか」を判断します。
 
shuhei

まず質問です!!

相談するためにアポ入れした方が良いですか?

keimaru

そうですね。

アポ入れはできる限りしましょう。

 

👉 アポ入れした方が、圧倒的に印象が良くなります。
shuhei

相談は基本的に取り上げるんですか?

keimaru

基本的に取り上げます。

 

👉 過去に破産などがあった場合は、取り上げが難しいです。
取り上げる場合は、次のステップ2に進みます。
仮に取り上げない場合は、
 
  1. その旨を上司へ口頭で報告し、
  2. 営業日誌に記載して、
ステップ1で終了。ステップ2には進みません。
 
 
shuhei

営業日誌は毎日書くんですか?

keimaru

毎日書きます。

営業日誌の使い方について触れておくと、

 

  1. 担当者が営業日誌に相談内容を記載する。
  2. 上司は担当者の営業日誌に対して、指示やコメントを入力する。
  3. 担当者は上司の指示やコメントに基づいて行動する。
shuhei

相談がたくさんあると忙しいですね。

keimaru

そうですね。

営業日誌の役割は次のようなものです。

 

  • 情報を共有する
  • 対応方針を確認する
  • 報告と指示を明確にする など

取り上げるのであれば『プロパー融資か保証協会融資か』を判断する

 
融資相談を取り上げる場合は『プロパー融資か保証協会融資』か判断します。
 
 
shuhei

えっと…。

keimaru

どうされましたか!?

shuhei

忘れましたっ!!

keimaru

???

shuhei

プロパーとか保証協会とか…。

keimaru
…。
 
要点だけおさらいしておくと、次のようになります。
 
  • プロパー融資とは『保証機関の保証がない融資のこと』。
  • 保証協会融資とは『保証協会の保証がある融資のこと』。
▼詳しくはこちら▼
 
 
プロパー融資か保証協会融資かの判断は、次のことを踏まえて総合的に考えます。
 
  • 決算の内容
  • 足元の業績
  • 資産と負債のバランス
  • 保証協会の空き枠状況
  • 他の取引銀行の動向 など
 
 
shuhei

多すぎて思考停止です…。

keimaru

基本的には、保証のある保証協会融資になります。

shuhei

業績がすんごく良かったら、プロパー融資ですか?

keimaru

う~ん…。

 

shuhei

資産と負債のバランスがすんごく良かったら、どうですか?

keimaru

う~ん…(悩む)。

shuhei

他の取引銀行が積極的にアプローチ!!

keimaru

プロパー融資を考えましょう!!

となるかもしれません(笑)。
 
 
👉 実は「他の取引銀行の提案」はキーポイントになります。
例えば、他の取引銀行の「プロパー融資で対応する」の提案に対し、当方の「保証協会融資で対応する」の提案は見劣りするからです。
 
shuhei

なぜゆえ…!?

keimaru

保証協会融資は「費用(保証料)」がかかりましたね。

▼詳しくはこちら▼
 
 
shuhei

じゃ、取引銀行をどんどん増やしますっ!!

keimaru

増やし過ぎもNGです。

3~5行が適正ではないでしょうか。

 

👉 取引銀行が増えると管理が大変になります。バランスが大切です。

『担保を取得するか』を判断する

 
次のステップは「担保を取得するか」を判断します。
保証協会融資として案件を進める場合は、基本的に担保は不要です。
 
shuhei

なぜ…??

keimaru

保証協会が保証人になってくれるからです。

 
 
問題はプロパー融資です。
以前にもお話した通り、担保・保証に頼らない融資審査が求められています。
 
 
しかし、基本的には担保・保証を前提に検討していきます。
 
業績と借入額などのバランスを見ながら、次のような担保取得を検討します。
 
  • 連帯保証
  • 不動産担保
  • 動産担保
  • 債権譲渡担保 など
 
shuhei

ど、ど、動産担保…!?

さ、さ、債権譲渡担保…!?

keimaru

以前に出てきましたよ!!

shuhei

…。

keimaru

まさか…!?

shuhei

あ、あの…。

keimaru

復習しましょう!!

 
▼詳しくはこちら▼

融資形態と借入期間を判断する

 
次のステップは資金使途に応じて「融資形態と借入期間」を判断します。
 
keimaru

資金使途に応じて融資形態が決まりました。

 
▼詳しくはこちら▼
 
 
そして、融資形態が決まれば借入期間も決まり、基本的には次のようになります。
 
  • 運転資金は短期借入
  • 設備資金は長期借入
しかし杓子定規に決まるわけではなく、お客様の意見も尊重するので、
 
👉 ある程度柔軟に設定が可能です。

金利水準を判断する

 
最後のステップは「金利水準」を判断します。
 
金利は銀行の儲けどころですので、
 
keimaru

小数点第3位まで細かく設定します。

shuhei

えっ!?そこまで?

keimaru

かなりシビアですよ。

2.175%といった感じです。

 
金利水準はバブル時代7%~8%くらいだったそうです。現在は超低金利時代ですので、2%前後がベースとなっています。
 
shuhei

できるだけ低い金利で借りたいですっ!!

keimaru

銀行はできるだけ高い金利で貸し出ししたい!!

shuhei

譲歩してくださいよ~。低い金利でお願いします!!

keimaru

いえ、高い金利でお願いします!!

shuhei

低い金利で!!!

keimaru

高い金利で!!!

 
実際にはこんな押し問答はありません(笑)。ですが、心情的にはこんな感じでしょうか。
 
銀行とお客様の意向のバランスを取るのに、
 
keimaru

毎度骨が折れます。

 

👉 銀行担当者と良く相談し、5つのステップを1つずつクリアしていきましょう!

融資判断の指標3選

number-3.jpg数字面の融資判断の指標について、3つピックアップしてお伝えします。

  • 当期利益
  • 純資産
  • キャッシュフロー

これらは特に注目して見る指標になります。

shuhei
も、もう…、思考が…。
keimaru

各々の説明は後日にしましょう。

決算書解説の回で詳しくお話しします。

 
👉 当期利益が安定していれば、純資産・キャッシュフローも安定します。
今回は、
 
keimaru

 「優先的に見られている指標」と理解しておきましょう。

まとめ(復習)

summary.jpg

keimaru

以上、融資判断についてお話しました。

復習すると、

  1. 融資判断とは:「融資をするかどうかを判断すること」
  2. 融資判断の5ステップ:「5つのステップを1つずつクリアしていく」。
  3. 融資判断の指標3選:「当期利益・純資産・キャッシュフロー」。
でした。
 
まずは融資相談を取り上げてもらえるよう、
 
  • アポ入れ
  • 当期利益をしっかり計上する
ことから始めてみましょう。

最後に(次回テーマと今日は何の日?)

to-close.jpgご質問などあれば、お気軽にお問い合わせください。

さて次回は、融資の権限についてお話しします。

keimaru

今日はハンバーガーの日だそうです。

 

どのようにお過ごしですか?

それではまた。

コメント

タイトルとURLをコピーしました